「長岡市から世界へ」

「日本は平和で良かった。」
　国と国とが争う報道をテレビや新聞で知っても、どこか遠い所の出来事で自分とは関係がないように感じる私はそう思っていた。
　しかし、北朝鮮の核開発や、ミサイル発射の報道が頻繁にされるようになると戦争への恐怖が身近に感じられるようになった。日本はミサイル攻撃をされたらどうやって守ればよいのだろうか。朝鮮半島に近い新潟県に住む私は恐ろしさが強くなり、再び戦争が起こることへの不安で頭の中が一杯になった。それは、私達の身近にも戦争の爪痕が残っているからである。

　私は以前に祖父が戦時中に避難した防空壕を見に行ったことがある。私の住む街、長岡市は今から７２年前に空襲に遭った。第二次世界大戦の時である。当時多くの人の避難場所となっていた防空壕は長い年月を経た今では草や木で覆われていて、当時を知らない私にとっては本当に防空壕かと疑う程であった。
　だが、そこは紛れもない戦争の痕跡であり、長岡大空襲を体験された方にとっては忘れることのできない場所に違いない。
　祖父の姉が空襲について「長岡の街がすごく真っ赤で恐ろしかった。その頃の状況は今でもはっきり覚えている。」と話してくれた。戦争当時、祖父の姉はまだ２歳である。空襲の時の惨状や恐怖が自分自身の心や体に焼き付いて忘れられないのだろう。

　戦争…、それは自分の国や世界を守るどころか多くの人たちの命を奪い、不幸にしてしまう。生まれ育った国や環境、信じているものが違うならば、考え方も違って当然だと思う。そこから対立が生まれるのは仕方ないことなのかもしれない。
　しかし、国同士の対立を戦争で解決するのは間違っている。それにも関わらず人間は過去に何度も戦争を引き起こしている。勝敗に関係なく多くの犠牲を出し、命を奪い、悲しみ、たくさんの悲劇が繰り返されている。こうした歴史を無駄にしないために、戦争や核兵器が引き起こす悲惨さを世界の人々に正確に理解してもらうべきではないだろうか。そして、対話での解決を目指すべきだと私は思う。

　では、そのために私にできることとはいったい何だろうか。
　今の長岡の街はきれいに整備されていて、７２年前に空襲があったとは戦争を知らない世代には想像がつかない。だからこそ、祖父や祖父の姉が戦争の頃の思い出を忘れないで私に伝えてくれたことに感謝したい。そして、長岡市が受けた悲劇を絶対に繰り返させないために、私達の世代がこの悲惨さを後世へと伝えていかなければならない。それがこの街に生まれ、祖父から空襲の歴史を学んだ私にできることなのだから。

　伝えていこう、平和な世界を創っていくために。

（画像は昨年８月１日のものです）

　各グループからは、自分たちが選んだ課題の解決に向けて、予想を立て、試行錯誤し、法則性に気付き、証明していくという数学の面白さ、不思議さが改めて分かったという様子が伝わってきました。　
　さすが数学好きの面々なので、他の課題探求発表を聞く態度も立派で、メモをとりながら熱心に聞いていました。きっと、家に帰ってからチャレンジするのだろうと思います。

　閉会式では１０校１８名（内女子３名）一人一人に修了証が授与されました。越中生二人の２年連続のチャレンジには価値があると思います。これからも養った数学的なセンスを生かすことはもちろんですが、何事にも一層、知的な好奇心を高め、チャレンジ精神に拍車をかけ、学ぶことの面白さを味わってくれることと思います。

　この３日間、イングリッシュアカデミーも開催されました。また来年度、多くの越中生から数学アカデミーとイングリッシュアカデミーにチャレンジしてほしいと思います。

　１０名の指導者の皆様、教育委員会学校教育課スタッフの皆様、大変ありがとうございました。

【今回の数学アカデミーの課題です】
○二進法でコラッツの問題にチャレンジ
○パスカルの三角形の謎に迫れ
○数学で、マジックのタネを解き明かせ
○優雅な番号付けに挑戦しましょう
○万華鏡の見え方を考えよう
○「インドの問題」という文章題に挑戦
○コンパスと目盛のない定規だけで「角を三等分することはできるの？」
○ルーローの三角形に挑戦
○？年？月？日は何曜日は調べてみよう
○ワンカット折り紙（一刀切り）

　さて、３年生の高等学校体験入学も佳境に入っています。また、越中ボランティア訪問団の活動も始まりました。初日はわらび園訪問です（画像３）。
　今年も全学年で７月２５日（火）〜３１日（月）を「進路についての家族との対話週間」にして、話した内容を記録シートに記述することになっています。対話の記録を各学年の記録シートに残し、学校と家庭との情報共有に役立てていきたいと考えています。

　生徒にとって夏休みは、自分を見つめ、自分の意志で様々なことに挑戦し、自分を高める絶好のチャンスでもあります。家庭での役割を果たしつつ、地域貢献活動、高等学校オープンスクールへの参加、熱中！感動！夢づくり教育事業等への参加、読書など、自分伸ばしのために、視野を広げるために、３Ｃ（チャンスを生かしチャレンジ、チェンジ）を心掛けてほしいと願います。

　明日は今日の積み重ねです。今の全てが、未来の「自立し貢献する自分」につながっていきます。

　さて、３年生には３月の修学旅行前に、江戸しぐさの世辞に挑戦しようという話をしました。ここで言う世辞は、おべっかや人にへつらうための世辞ではなく、挨拶のあとに添える一言で、相手を気遣い良好な人間関係を維持するための言葉です。江戸時代の寺子屋では９歳前後までに世辞が言えるように躾けたとされます。

　「こんにちは」や「こんばんは」の語尾が「は」か「わ」でよく間違える人もいますが、「は」で終わる挨拶は、その後に相手を気遣ったり、天気の話をしたり、次の会話につながる言葉（世辞）を付けた名残とされます。

　挨拶ができることは自立の基本ですが、中学生でも世辞が言えるようになればしめたものです。自分も人も幸せな気分になれる挨拶と世辞は将来にも生きるものです。
　この夏、近所の方、近所でよく行くお店の方、お世話になっている方などに出会った際に、挨拶＆世辞が言えるようになれば、素晴らしいことですし、また一歩チェンジできると思います。

　画像は午前の体育祭応援リーダー活動を終えて、帰宅する越中生たちです。暑さに負けずいい声、いい汗を流していたようです。
　「こんにちは。今日もお疲れ様でした。」「こんにちは。いつもありがとうございます。」「こんばんは。明日も晴れるといいですね。」
　地域でこんな世辞を交わしている越中生を想像しています。

　越中の二人は、昨年は「タングラム」を選択し探求しました。これは古くから世界中に広く知られた「知恵の板」で、正方形を７個のピース（正方形１枚、平行四辺形１枚、３種類の大きさの違った三角形５枚）に切ったものです。これを「面積を変えずに１３種類の多角形にする」というミッションでした。５名が一致団結して挑戦し、１２種類までは完成したものの、一つだけ法則性に当てはまらない図形があることに気付き、試行錯誤の結果、最終日の午前１０時頃、ついに１３個目の図形を見付けました。
　その後、二人は夏休み中に他の８課題にも挑戦し、クリアしました。こうした数学の面白さを体感したことが今年の挑戦につながっています。
　今回は『「インドの問題」という文章題に挑戦！』を選択したようです。いい表情で取り組んでいました。
　
　「普段はあまり目にしない課題に対して解決法を探し、分かりやすく発表する」というミッションに挑戦する中で、きっとまた幾多の困難やドラマがあることでしょう。３日間、とことん取り組んできた努力を裏付けるような自信あふれる表情で、最終日のプレゼンを行い、修了証を手にする姿を今年も期待したいと思います。

　さあ、どう解決していくか？　明後日のプレゼン発表が、とても楽しみです。指導者の先生方、スタッフの皆様、教育委員会学校教育課の皆様、３日間お世話になりますが、よろしくお願いいたします。

　粘り強い探究活動をとおして、課題を解決していく面白さは、いろいろなことにも共通します。越中生も夏休み２日目ですが、まずは夏休みの課題へ前向きにチャレンジしてほしいと思います。
　アオーレから学校へ戻る途中、職場体験を終えて長岡駅に向かう２年生男子４人を見かけました。暑さに負けず、いい表情でした。明日もいきいき　さわやか　はつらつと頑張りましょう。

　そして、２年生は今日から職場体験です。長岡市や小千谷市を含め４１事業所に受け入れていただいています。ありがとうございます。交通手段も多くがバスやＪＲを使って出勤しており、様々な業種の職場で順調に体験しているようです。

　午後の２時過ぎに男子生徒２名が業者の方と学校に来ました。担当の方曰く「優秀です」。「職場体験学習　長岡市立越路中学校」の腕章を身に付けた生徒曰く「頑張ってます」。とてもいきいきとしたいい表情でした。今日は越中をはじめ、長岡市、見附市の学校６校に伺うとのことでした。
　
　３日間でたくさんの発見や気付きやあるでしょう。体験後の２８日(金）午前には、学校で体験先への礼状作成や感想記入、レポート作成が行われます。充実した体験となるよう期待しています。保護者の皆様、ぜひ体験学習について会話の話題にしていただきと思います。事業所の皆様、引き続きよろしくお願いいたします。

　生徒指導主事からは、周囲が見える生活と時間の使い方の大切さについて話をしました。このほか、今日は校外班集会を行い、地域生活の安全や地域行事についても確認しました。

　さて、２年生は明日から３日間、職場体験学習です。天候がすぐれない予報ですが、これまで学習してきたことを十分生かし、感謝の心で体験をし、新たな気付きを得ながら、職業観や勤労観を一層深めてほしいと思います。
　保護者の皆様、ぜひ職場体験を会話の話題にしていただき、励ましをお願いいたします。受け入れ先の皆様、未来の宝　越中生のために、厳しくも温かな御指導、御支援をよろしくお願いいたします。

　この家庭科の課題は、生徒の生活が家庭に戻る夏休みに、楽しみながら家族の一員としての役割を果たす経験をすることで、将来に役立てることにつながっていく良きチャンスです。また、親子の絆を深める良きチャンスでもあります。

　課題は生徒が主体的にすべきものであり、親がするものではありませんので、親は内容についての口出しは控え、声援や便宜を図ることにとどめておくのが無難です。
　大切にしてほしいことは、チャレンジするわが子の「やってみよう」の後押しです。手伝いも、親からきちんと「〜してくれると有り難い」と伝え、わが子に応じた責任を考えさせてください。できたら認め、感謝やねぎらいの言葉を掛けます。わが子をよく見つめ、よさや持ち味を見付け、肯定していただくようお願いします。
　家族の一員として、子が手伝うことは当然のことでも、単に受け流すこと、頼んでおいて叱ること、これだけはＮＧですので。
　
　詳しくは、家庭科通信（こちら）を御覧ください。生徒にも配付されています。また、３年生の課題であるお弁当作品展（こちら）は、１，２年生も応募可能です。また、「家庭でワクワクお手伝いポスターコンクール（こちら）」も全学年でチャレンジ可能です。

　越中生が、家でも楽しみながらいきいきと、働きモンぶりを発揮する姿、チャレンジする姿を思い描いて期待したいと思います。御家族の御支援をよろしくお願いいたします。
（画像１，２は、今日の家庭科で、レポートづくりに取り組む１年１組です。）