昨日は、九州鹿児島で震度5強の地震がありました。今日で九州北部豪雨から1週間ですが、今なお甚大な被害状況下にあります。九州の皆様には苦難が続いていますが、一刻も早い安否確認、復旧、復興をただただ祈るばかりです。
新潟県も明日、7.13水害から13年目となります。同年10月23日には中越地震も発生しました。また、7月16日は中越沖地震から10年目です。
長岡市には「越後長岡応援団」があります。各界・各分野で活躍されている著名な人たちが就任し、震災復興や様々な地域活動の支援をはじめ、交流とつながりを深めています。脳科学者の茂木健一郎さんもその一人ですが、著書の中で次のように述べています。
「今やインターネット時代で、ほとんどのものは家の中のコンピューター画面で見ることができます。わざわざ足を運ばなくても、短時間で多くのものを目にすることが出来る。しかし、それはあくまでも画像であることを知るべきです。記憶の一端としては残るかも知れませんが、脳に刻み込まれるような体験としては残りません。
個々の体験は創造性を生むものとして非常に大切なものです。だからこそ本物に触れることが望まれる。本物に接した経験がなければ、その素晴しさが分かりません。つまりは自分の世界がどんどん狭くなっていくわけです。
脳にとって無駄になる体験はありません。全てが創造性にとって必要な体験です。本物に触れ感動する体験が多いほど、前頭葉の働きは活発になるのです。」
今日、アオーレで長岡市内の中学2年生を対象に熱中!感動!夢づくり教育「東京フィル中学生夢づくりコンサート」が行われ、越中生も午後の部に参加してきました。およそ70分間、本物の演奏、時間芸術にふれるとともに、各校2年生吹奏楽部員と東フィルの共演に合わせ、全員で長岡市歌「笑顔いきいき」も歌いました。中でも越中生の大きな歌声が好評だったようです。
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帰校した生徒に「迫力ある音だったでしょう」と声を掛けると、「はい!感動しました。また、聴いてみたいです。」と返ってきました。生徒たちの表情からも本物にふれ価値ある70分だったことが伺えました。何よりです。参加された保護者の皆さんも同様だったことと思います。
そして、吹奏楽部員ですが、昨日も「東フィル夢づくりワークショップ及び公開リハーサル」に参加しました。本物からの実技指導はもちろんですが、東フィル公開リハーサルも目の当たりにし、幸せな時間となったことでしょう。
東フィルの皆さんは、日本全国や世界を飛び回るハードな生活の中で、練習を積み重ね、ステージでは最高の演奏をするプロです。音楽に出会った子供の頃と大人になった今とで、音楽への愛は変わらないのだろう。同時に責任も強く感じて、相当の努力、訓練を積み上げているのだろうと察します。
勉強でも、熱中できることでも、やればやるほど、分からないことや壁にぶつかったりします。その時、なんでだろう?、もっと分かりたい!、できるようになりたい!、きっとこんないいことがあるはず!と、思いを馳せ、巡らせながら挑戦することが、結局はよりよい解決につながっていくのだと思います。本物と言われる人たちも、地道な取組、努力、挑戦の積み重ねがあるということです。
夢の実現や自分伸ばしのためには「本物に触れること」が大切だと考えます。実際に本物を目にし、特有の感覚を味わうことが、具体的なイメージを膨らませることにつながるからです。
受検を控える3年生はこれから「高校体験入学」が佳境に入っていきます。実際の交通手段で高校に出向き、パンフレットでしか見たことのない高校を間近で見て感じることができます。多くの生徒にとって未知との遭遇であるこの体験が、受検に向き合うやる気を奮い立たせる契機となっていくことも事実です。
もうすぐ夏休みです。夏休みは芸術、スポーツ、書籍、文化遺産など、様々な本物に触れる絶好のチャンスです。美術室や音楽室付近の掲示コーナーにも各種の催し物が紹介されています。越中生には、自分伸ばしのために、わくわく感をもって計画づくりに取り組んでほしいと思います。