12/1 ふくろう
「中庭にふくろうがいるようです」 教務室の職員数名が中庭に急行すると、1羽のふくろうが中庭の隅に「ちょこん」とたたずんでいました。【写真左(下の砂利が保護色的に・・・見えますか?)】 発見した時、「君はいったいここで何をしているの?」と思いましたが、ふくろうは、職員が2,3メートルぐらいのところまで近づいても逃げることもなく、目をぱちくりぱちくり。思わず「かわいい〜」と100人中100人がいうような動きをするだけでした。 (人生初の生ふくろうでしたので、しばらく見ていました・・・すみません) 周りには、ふくろうの羽と思われるようなものがいくつか落ちていたり、上空にはカラスが怪しい鳴き声で数匹飛んでいたこともあり、即、県の環境センターに連絡しました。 センターの方からは、「引き取りに行くので、カラスからの攻撃が心配であれば、段ボールなどをかぶせておいてください」との指示がありました。 「カラスに攻撃されたらかわいそう!!」と思い、トイレットペーパーが入っていた大型段ボール箱をもって、ふくろうにかぶせました。 暴れたりする様子もなく、とりあえず、カラスからの攻撃を守ることができました。 しばらくして、環境センターの方が来られ、やさしく捕まえ、保護していただきました。【写真中】(写真後ろの窓から、心配そうに様子を見ている生徒。わかりますか?) 私と、センターの方との会話です。 私:この後、ふくろうはどうなるんですか? センターの方:山に放します 私:どのあたりの山ですか? センターの方:悠久山の方です。保護した鳥などを放つ、いつもの場所があるんです」 私:そうなんですね。ところで、なんで学校にふくろうがきたんですかね? センターの方:別に珍しいことではないです。「街中にフクロウがいた、保護してほしい」という連絡もたまにありますよ。 私:そうなんですね。今日、堤岡中に来てくれたふくろうは、ちょっと弱ってましたよね。 センターの方:ただ単に、眠いだけだと思います。夜行性なので。 私:(え?ただそれだけ?え、でも、カラスが集まってきていましたよ、攻撃されたんじゃないでしょうか、などと話をしていたら・・・) センターの方:そ、そうかもしれないですね。飛んでいて、ガラスに当たり、脳震盪を起こして動けなくなってしまっていたのかもしれません。そして、弱っていたところに、カラスが来る、これは自然の世界なのでね〜。と、可能性の低い話を入れながら、私をフォローしてくれました。 そして、「今日のような場合は、今回のように連絡してください。すぐ対応しますので」と優しく言ってくれました。そう言うとふたりは、ふくろうを入れた段ボール箱を車に積み、さっそうと山に向かってきました−。 ふくろうは、「縁起がいい鳥」と聞いたことがあったので、ちょっと検索してみると・・・ 「フクロウは縁起が良い鳥とされています。日本では「不苦労(苦労しない)」「福来郎(福が来る)」「福老(豊かに年を取る)」などの当て字で親しまれており、ヨーロッパでは知恵の象徴とされています」(Google AIによる) そんな縁起のいい鳥が、今週のスタートそして今月のスタートに堤岡中に来てくれるなんて!これから、堤岡中のみんなにきっといいことがあるね!まちがいない! ふくろうがいた場所が、教室からも見える場所で、生徒たちもとても心配そうにしていました。 職員に教えてくれた生徒がいて、無事、山に返すことができました。 堤岡中生のやさしさを感じ、うれしい気持ちになりました。【写真右】(センターの方に保護されたあとのふくろうです) |