未来への大きな力

 今日は、学校再開後、初の全校朝会が全員揃って、体育館で行われました。それぞれの間隔を最大限とって、整列しました。
 今までの全校朝会は、放送による全校朝会でしたが、今日は顔が見える中での全校朝会で、生徒は真剣に先生の話を聞いていました。

 今日の全校朝会では、以下の内容の講話が校長先生からありました。

「7月に入りました。今月は運動部に所属する3年生の中で出場を希望する人たちを対象に、各種目で「フェニックス・カップ」が行われます。これは各種大会に代わる交流試合ですが、出場する人は、ケガに十分注意しながら、日ごろの練習成果を思い切り発揮し、同時に試合を心から楽しんできてほしいと願っています。1、2年生で試合会場に行けない人も、心の中でしっかり応援してほしいと思います。

 さて、ちょうど10年ほど前のことですが、大井道夫さんの講演を聴く機会がありました。大井さんと言えば、日本文理高等学校野球部の監督として、全国に日本文理の名を知らしめるとともに、新潟県の高校野球を全国レベルまで引き上げた人です。特に2009年夏の甲子園は、逆転に次ぐ逆転で甲子園の決勝まで勝ち上がり、決勝戦では9回ツーアウトから1点差まで相手を追い上げ、あわや全国制覇…というところまで行きました。新潟県民全体が大いに盛り上がった暑い夏…今も鮮やかに記憶に残っています。

 その大井監督が、まだ甲子園に出場し始めた頃のことです。当時、全国の強豪校と言われたある高校のチームとたまたま宿舎が一緒になったそうです。一日の練習やミーティングを終え、就寝前、監督は入浴のため脱衣所に足を踏み入れます。その瞬間、「あっ!」と思わず声を上げました。そこには、その野球チームの生徒が脱いだ衣服や下着が、脱衣籠の中に整然と折りたたまれていたのです。

一日の終わりの最もリラックスする時間、そんなときでも、衣服をきちんと折りたたみ、他の人に不快な思いをさせない配慮…、ごまかしのない、きちんとした生活習慣が骨の髄まで身に付いている…「これは私たちのチームが勝てるわけがない」…監督は大きな衝撃を受けたそうです。

単に技術の向上だけでなく、規則正しい生活をする、自分から明るいあいさつをする、「はい!」と気持ちのよい返事をする、掃除を一生懸命する、いつも感謝の気持ちを忘れない、他の人を温かく思いやる、こうした人として大事なことをいつも忘れず、それを実践し続ける…こうした姿勢が、プレッシャーがかかる「ここぞ」という場面での一投、一打、一音につながるのだと思います。

「あいさつ」ということで言えば、私は大島中学校の皆さんの「あいさつ」はとても素晴らしいと感じています。ただ、あいさつするのではなく、相手の目を見て、さわやかな声であいさつする、皆さんの品性をそこに見るような気がして、とても嬉しく思っています。ぜひ続けてください。そして、部活動やそのほかの様々な活動を通じて、必要な知識や技術はもちろんですが、こうした人間としての基本的な心の在り方やふるまい、マナーをぜひ学んでほしいと思います。それが必ず、皆さんの未来への大きな力となることでしょう。」

生徒は、校長先生の顔を見ながら、真剣に耳を傾けていました。
ぜひ、大きな力をつけて活躍してほしいと思います。



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