★★★学校生活の様子を写真と文で紹介します。★★★
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14日 イノシシ

テレビや新聞では、イノシシが、人にけがをさせたり畑の作物を荒らしたりしたという報道を頻繁に見ます。宮本地区にも出没情報が何度も出ます。イノシシは怖くて乱暴な生き物だという印象があります。被害に遭われた方からすれば当然な感情ですし、私も同様に思っていました。けれど、その感情以外のものをちょっと抱く出来事がありました。
 
昨日の夕方、3丁目でイノシシが歩いているという情報が入ったので、現場に向かいました。付近にいた子どもに聞くと、「すぐ近くの小路で見たよ」とのこと。恐る恐る近づくと、子どものイノシシが1頭いました。細く入り組んだ道は、地面は圧雪、両脇は除雪で押し上げられた雪壁でした。イノシシにしたら、迷路に入り込みどっちに行ったらよいのかわからないという感じでした。親や群れからはぐれ、下を向き心細そうにとぼとぼ歩いています。猪突猛進などというものではありません。市の危機管理防災課と警察にも連絡をし、その到着を近所の6年生とそのお母さんと一緒に待ちました。その間約1時間、間近でイノシシの様子を見ているうちに、怖いという気持ちから可哀そうという気持ちに変わってきました。写真を撮る気持ちにもなりませんでした。しばらくして警察は到着しましたが、暗くなり、この日に捕まえることは出来ませんでした。

今朝は、ほとんどの子どもが家族の車で送られての登校でした。きのう、イノシシに遭遇した男子は、「あのイノシシ、山に戻してあげたいなあ」と言っていました。他の子に聞いても同様の答えでした。「だって動物だって人間と同じように生きているんだもん」と。この子たちの言葉は、イノシシの様子を自分の目で見たからこそ生まれたものだと思います。人に害を与える動物だということは分かったうえで、私は子どもたちの気持ちに共感しました。

お昼頃、地域の方から、「イノシシが捕獲されました」との連絡が入りました。その後、市から、「イノシシを駆除しました」との連絡が入りました。

家庭へのメール配信では、「駆除ではなく捕獲されました」と伝えました。子どもたちの下校は、いつも通りにもどり、ほっとしています。子どもたちの安心安全が何よりも大切です。それをわかったうえで、子どもたちがもった優しい気持ちに嬉しさを感じました。


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