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霊長類から人類が進化した理由は、「共にあるという心」

明日で、1学期が終了します。ここまでの栖吉中学校の教育活動に対する地域、保護者の皆様のご支援、ご協力に感謝申し上げます。おかげをもちまして、記念の年にふさわしく、生徒たちの大活躍、大きな成長を実感しております。
特に今年度は、創立70周年の年として、会合等も多くなっております。ご多用のところ、ご迷惑をおかけしますが、11月12日の記念式典、記念講演会、記念祝賀会までよろしくお願いいたします。

さて、標題は、「月間日本教育」6月号で、「せいがの森こども園」園長倉掛秀人さんの文章に引用されていたことです。700万年前に、ゴリラやチンパンジーと分かれ、人類が進化した原因を京都大学の学長で、霊長類研究者の山極壽一さんが、テレビ番組の中で話していたことを紹介していました。引用して紹介します。

「簡単に見えるようなことなんだけど、それはね、食物を共有すること、それと共同保育すること。あらゆる生活が共にあるという『心』によって作られているということ。これが人間としての出発点だと思いますね。これがなかったら人間にはならない。」
「大切なのは近隣関係です。近隣関係とは家族は一つではダメだと。複数の家族が集まって共同生活しないと、家族というのは存立できない。その近隣関係というのが動物の社会にはないんですね。」

あらゆる生活が共にあるという心によって作られていることが、人間の存在証明のようです。また、霊長類から分かれた人類は、乳幼児をその母親一人で育てることをしてこなかったのです。共同保育が当たり前だったのです。お互いに助け合う中で、きびしい環境を生き抜き、滅亡せず、人間の進化が始まったのです。
他者の悲しみを悲しみ、他者の喜びを喜びと感じられる、共感能力の高い、協力的な子どもたちを育てることが、求められていると思います。
以前このHPでも書きましたが、ハーバード大学の75年間の追跡調査結果でも、温かい人間関係を築けた人が、当然信頼され、出世し、年収も高く、幸福になったという結果です。
栖吉中学校の生徒の前途も、この半年のがんばりから、明るいことが予想されます。
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