希望の花

 第35回卒業式が多くの保護者の皆様をお迎えして、行われました。今年度は、在校生や来賓の皆様が参列できない異例の卒業式となりました。しかし、109名の卒業生に、校長から一人一人に卒業証書が授与され、卒業生は堂々と受け取っていました。最後の卒業記念合唱は、とても心あたたまる感動的な合唱でした。

今後の卒業生の活躍を期待したいと思います。

以下は、在校生、保護者、地域の皆様に向けた卒業生の「お別れの言葉」そして本来、在校生代表からの直接お話するはずだった「送る言葉」の全文です。ぜひ、ご覧ください。


お別れの言葉

 平成から令和へと時は流れ、新しい時代の扉が開かれました。例年にない暖冬で、暖かな日差しが校舎周りの木々や花の芽をふくらませ、足早に訪れる春の息吹を感じさせます。私たち一〇九名はこの良き日に卒業を迎えられることを大変うれしく思います。ただ今は、校長先生を始め、ご来賓の皆様、そして在校生からお祝いと励ましの言葉をいただき、卒業生一同、心から感謝申し上げます。
 卒業証書を手にし、仲間と過ごした三年間の充実した日々を今、改めて実感しています。
 三年前の春、新しく始まる中学校生活への希望を胸に、着慣れない制服に身を包み、入学式を迎えました。不安や緊張もありましたが、先生方や先輩方は私たちを優しく迎え入れてくださいました。そのような中学校生活の第一歩から三年。多くの方々と接する中で最後までやり遂げることの大切さ、相手を思いやる気持ちの大切さを学びました。そしてこの三年間の経験は、私たちを大きく成長させてくれました。

 
 私たちの活動の基になった学年目標。一年生、「三つの力。全力・協力・努力」。二年生、「三つのき、活気・根気・歓喜」。そして三年生。「三つの進。前進・精進・躍進」。一人ひとりが卒業後に進む道をめざして全力で精進することで、一回りも二回りも大きく成長し、躍進していきたいという思いを込め、さまざまな活動に励んできました。多くの行事が私たちを成長させてくれました。そして仲間との数々の思い出が蘇ってきます。
 一年前の京都・奈良への修学旅行。法隆寺をはじめとする日本の伝統的な文化に触れ、昔の人たちの偉大さ、歴史の奥深さに感動しました。夜通し仲間と語り合い、絆を一層深め、かけがえのない友との思い出を作ることができました。
 全員完歩を目標に二十一km歩いた遠足。仲間と声を掛け合い、励まし合いながら歩き続け、目的地に到着したときは誰もが達成感、充実感を味わった瞬間でした。この活動を通して仲間と協力することの大切さ、一歩ずつ努力することで目標達成の喜びを味わいました。到着後に食べたお弁当はおいしかったです。


 全力で楽しんだ体育祭。雨の日が続き、外での練習が思うようにできませんでした。そして迎えた体育祭当日。「疾風迅雷〜Over the top〜」のスローガンのもと、三軍とも一致団結しすばらしい戦いを繰り広げました。今年は最高学年として軍を引っ張る立場になりました。皆を上手くまとめられないこともありましたが、同じ軍の仲間と協力し、全体をリードする役割を最後までやりきることができました。応援合戦では、前日までとは打って変わっての晴天に恵まれ、照り付ける太陽に負けじと各軍のオリジナルの応援歌がグラウンド一杯に響き渡りました。どの軍も優勝という目標に向かって燃えた一日でした。解団式の後には全校生徒全員で丸くなり、互いの健闘を称えあいました。体育祭を通して「仲間を応援する大切さ」を改めて感じることができ、中学校生活の大切な思い出の一つになりました。
 
 各学級のスローガンをもとに、最優秀賞を目指した合唱コンクール。どのクラスも練習に一生懸命取り組みました。リーダーを中心に練習を重ねていくにつれ、クラスの思いが一つになりました。昼休み、放課後の時間を活用し、試行錯誤しながら自分たちの合唱を作り上げました。「市立劇場という大きなホールで自分たちの声が響くのか」という不安はありましたが、リハーサルを通してクラスの士気は最高のものとなり、本番では美しいハーモニーを会場のすべての人の心に届けることができました。
 
 私たちを成長させてくれたもう一つの活動、仲間と共に熱中して取り組んだ部活動。更なる技術とチームワークを目指し、日々練習に打ちこみました。思えば三年前の春、期待半分、不安半分で仮入部をしました。入ったばかりのころ、先輩方の背中を見てひたすら練習していたのを覚えています。そんな先輩方が引退してからは、自分たちが引っ張っていかなければならず、たくさんの苦労がありました。時には仲間とぶつかり合ったり、自分自身に悩んだりすることもありました。しかし、それらを乗り越えることができたのはやはり仲間の存在があったからです。苦しい時もうれしい時もともに過ごした仲間。そんな仲間と臨んだ最後の大会。プレッシャーで押しつぶされそうになりましたが、仲間、そして何より自分が今までやってきたことを信じ、自分の力を出し切ることができました。引退するのはすごく惜しい気持ちでいっぱいでしたが、充実した三年間を送ることができました。この三年間の部活動を通して、一人では成し遂げられないことも、仲間がいれば成し遂げられるということを強く実感しました。
 
 そして、先輩から引き継いだ生徒会。「虹」のスローガンを掲げ、生徒一人一人が輝き、一つにまとまって生徒会を作ることを目指しました。最初は不安や心配がありましたが、どの行事でも虹の七色のように個性を活かし、それぞれが輝き、協力し、全員で大きな虹を作りあげることができたのも、私たちの成長の証です。生徒会企画の一つ。「部活動応援旬間」。部活動へのモチベーションを高めるために生徒会総務でこの企画を立案し、各委員会が趣向を凝らした活動を行いました。その甲斐もあり、練習の成果を十分に発揮することができ、北信越大会出場をいくつかの部活が果たしました。
 このような輝く日々を過ごすことができたのも、私たちを支えてくれたたくさんの方々があってのことを忘れてはなりません。今日このように卒業式を迎えられたのも家族のおかげです。ここぞという時に手を差し伸べてくれたり、悩んでいるときはそばで優しく見守ってくれたりしました。私たちはいつも支えられてきたことが今はよくわかります。これからは私たちも誰かを支えられるような人になりたいと思います。そして感謝の気持ちを言葉で伝えられる人でありたいと思います。今日まで私たちを育ててくれた家族の皆さん、本当にありがとうございました。
 また、在校生の皆さん、委員会活動や部活動、行事など私たちについてきてくれてありがとうございました。次は皆さんが大島中学校を引っ張っていく番です。ぜひ、私たちが引き継いできた大島中学校の伝統を、さらに飛躍させ、全員で力を合わせ、よりよい大島中学校を創っていってください。
 そして、三年生の皆さん。明日から私たちはそれぞれの希望の道を歩んでいくことになります。その先には大きな壁が待ち受けているかもしれません。しかし、わたしたちには、大島中学校で乗り越えてきた経験と自信、そしてどんな時でも笑顔で過ごした仲間たちとの思い出があります。苦しいときはこれらを思い出し、輝く未来に向かって力強く進んでいきましょう。
 思い出一杯の大島中学校に、別れを告げる名残惜しさで一杯です。三年間の毎日がとても幸せでした。私たち一〇九名は培ってきた思い出と教えを胸に、さらに大きな虹に向かって一歩ずつ努力していきます。
先生方、地域の皆様、家族の皆さん、全ての方々に感謝します。ありがとうございました。
 最後に大島中学校の今後の更なる発展と私たち一〇九名の希望の花が咲き誇ることを祈り、お別れの言葉といたします。
  
令和二年三月三日
卒業生代表
                     遠藤 秀汰
                     南口誠之助
                     中山ちより



送る言葉

 例年よりも暖かく雪の少ない日々は、校舎の周りの花々の芽吹きを早め、春の到来を感じさせる季節となりました。
 卒業の日を迎えられた卒業生のみなさん、ご卒業おめでとうございます。
 先ほど、卒業証書を受け取られた皆さんの胸の中には、中学校生活をやり遂げた大きな達成感や、これから歩んでいく未来への希望が広がっていることと思います。
 私たち在校生は、これまでお世話になった先輩方と、これからともに学校生活を送れないと思うと、心配で寂しい気持ちでいっぱいです。
 入学当初、私たちは、中学校生活に対する不安から、とても緊張していました。そんな私たちに先輩方は、委員会や部活動、学校行事など、様々な場面で立派な態度でお手本を示し、優しく、時には厳しく導いてくださいました。私たちの不安だった気持ちは、少しずつほぐれていき、すぐに学校生活に、慣れ、活動に打ち込むことができるようになりました。

 今年の生徒会スローガン「虹」。7色の光が集まり、素晴らしい光彩を放つ虹のように、全校生徒三三六名のそれぞれの輝きで、様々な学校活動に一生懸命取り組んできました。そのあらゆる活動の場面において、三年生の皆さんから、大島中の最高学年として、さらによい活動をつくり上げようとする強い気持ちを感じました。
 生徒会総務を中心に取り組んだ委員会活動では、生徒会が掲げた活動テーマのもと、各委員会が趣向を凝らした活動を行い、活発な取組をすることができました。中でも、部活動応援旬間の取組では、各委員会作成の掲示物によって、互いに活動の意欲を高め合う雰囲気をつくり上げることができました。生活改善旬間では、各委員会が考えたプロジェクトによって、全校生徒が普段の自らの行動について見直すきっかけをつくることができ、生徒会活動を通じて学校生活の向上をはかることができました。


 
 部員一人一人が目標に向かって一致団結した部活動。今年度も優勝・入賞をはじめ、多くの成果をおさめることができました。先輩方は、勝負にこだわるだけでなく、日常の挨拶や返事、時間を守ることなど、基礎となる大切なことを私たちに教えてくださいました。そんな先輩方が部を去る時に流した涙は忘れられません。私たちは先輩方の意志を引き継ぎ、一人一人が活躍できる活発な部活動を目指して、これからも日々の練習に取り組んでいきます。
 
 
 各軍が一致団結し、より絆を深めることができた体育祭。「疾風迅雷〜over the top」のもと、それぞれが力を発揮し、当日の暑さにも負けないような熱戦を繰り広げました。先輩方が優勝という目標に向かって、応援や競技に真剣に取り組む姿を見て、軍の優勝への思いはさらに強まっていきました。赤軍が総合優勝、青軍が応援優勝などと結果は出ましたが、3年生とともに一つの目標に向かって突き進むという尊い経験は、私たちだけでなく、見に来てくださった方々にも大きな感動をもたらしました。

 
 市立劇場を会場に行われた合唱コンクール。観衆の視線がステージ一点に集まる緊張の中、三年生の美しく力強い歌声が会場中に響き渡りました。当日の直前練習では、学級一丸となって声を合わせる姿に、中学校最後の合唱コンクールを最高の形で締めくくりたいという強い思いが伝わってきました。そして本番で歌い上げた三学年合唱「ぜんぶ」。先輩方の自信に満ちた美しいハーモニーに最高学年としての「誇り」を感じずにはいられませんでした。私たちの聴くことのできる先輩方の合唱は、今日の卒業合唱が最後になります。三年生とのたくさんの思い出とともに、深く心に刻みたいと思います。

 お別れの時が近づいてきました。名残は尽きませんが、私たちはみなさんとともに過ごした思い出の数々を胸に、日々努力していきます。そして、先輩方から引き継いだ大島中の伝統を、さらによいものとなるよう、これからの活動に全力で取り組んでいきます。
 明日から皆さんは、一人一人が選択したそれぞれの道を歩んで行かれます。時には辛く、苦しい壁にぶつかってしまうかもしれません。そんなときには、大島中で過ごした日々を思い出してください。温かく見守ってくださった先生や、どんな時も共に笑い、苦しみを乗り越えてきた最高の仲間たち、そして、先輩方を尊敬し続ける私たちがいることを忘れないでください。広い世界へ羽ばたいていく卒業生の皆さんのさらなるご活躍をお祈りし、送る言葉とさせていただきます。

令和二年三月三日
      在校生代表  高野大和
             小熊美咲
             佐々木瑠珂



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学校だより「緑の風」

大島中たより「緑風」

保健だより

その他配布文書

3学年おたより

いじめ防止

グランドデザイン

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