三つ葉柏(校章)

mitsubagasiwa

校章を「三つ葉柏」に決めるにあたり、初代校長の菊池留蔵氏は、「創立30周年記念誌」の中で以下のように語っている。

  独自のものを創るとなると中々難しいもので、工夫や思考を重ねていくと時には平凡すぎたり複雑すぎたりして要を得ないことや、これと思われるものに到達できなかった。たまたま、長岡高等学校がかつて長岡中学校であった頃の三つ柏に「中」の文字を入れて用いていたものが、高等学校になったため、捨てられることに気が付いた。
 まことに清楚で,実にすっきりとした感じがする徽章であり,しかも由緒ある学校の物であるので,これを使うことが賢明の策であろうと考えた。これなら驥尾に付することも光栄であると思ったので,これを校章として採用することに決定した。

 校歌に,

  三つ葉柏の校章(しるし)こそ
   故きをたずね新しき
    道を求めてすこやかに
     伸び行かんとの心なれ
      雄々しく直くともどもに
       むつみはげまん相(すがた)なれ

 このように歌い込んであることは、校章の意味づけを明瞭にしたかったためである。論語の中にある温故知新という言葉は,「前に習得したことを温めさらに新しき道理を発明するということ」であるが、ここでは故き長岡の先人の功績をたずねて更に新しい道を開拓するということにかけたのである。
また、植物は環境を得て勢いよく伸びるものであり、三つ葉柏の三枚の葉が一箇所で結ばれていることから、生徒たちが睦み励むという友垣精神を葉が象徴していると見立てているのである。

(昭和58年10月発行「創立30周年記念誌」から引用