本日、6年生フェニックス学年が無事に町校を卒業しました。
凛とした中に、感涙もあり、心温まる式を挙行できました。6年生は次なるステージとなる中学校生活へ希望を抱いて笑顔で卒業していきました。卒業生の皆さん、保護者の皆様、本当に卒業式が実施できて良かったです。おめでとうございました。
在校生の皆さん。式には参列できませんでしたが、皆さんの気持ちはしっかり卒業生に伝わったはずです。いつかこの日を迎える皆さんも4月からの生活に向けて、心と体の準備をしていてほしいと思います。
明日は、2回目の臨時登校日です。転退職する先生方のあいさつをVTRで見てもらいます。また、卒業生を除いて全学年で通知表を渡します。皆、元気に登校してください。保護者の皆様、よろしくお願いいたします。
御来賓の皆様、そして、温かな祝文を送っていただいた皆様、卒業生が立派に町校を卒業したことを御報告いたしますとともに、これまでの御厚情に御礼申し上げます。
本日の卒業式校長式辞は「つづきを読む」に掲載しました。
つづきを読む
式 辞
今、日本も世界も未知の大きな試練と向き合い、我慢や辛抱、そして知恵が求められています。学校はかつて経験したことのない寂しい3月になりましたが、ふるさと長岡も確実に春の息吹が感じられるようになりました。今日、ここで表町小学校第73回卒業証書授与式を挙行できることは、大きな喜びです。
フェニックス学年20名の皆さん、卒業おめでとう。6年間、この校舎で日々、好奇心も旺盛に様々な勉強に励みましたね。町校でしか味わうことができない、たくさんの価値ある学びも積み重ねました。海での2000M完泳、伝統の鼓笛隊、町校物語2019〜未来の学校〜の演劇など、自信の付く思い出がたくさんできたことでしょう。下級生に慕われ、信頼される振る舞いも立派でした。その姿を目の当たりにして来た下級生は、皆さんの思いを受け継ぎ、町校の良き伝統や文化を更に発展させていく決意をしています。本当にこれまでよく頑張りました。手にした卒業証書は皆さん自身の努力と成長の証です。そして、御家族はもちろん、多くの人に支えられてきたことの証です。今日、あらためてこのことに感謝し、町校卒業生としての自信と誇りをもち、これまで以上に成長しようという志を確かにしてください。
皆さんにとって町校での6年間は、この先、自分のよさ、持ち味という花を咲かせ、生涯をかけて、自分と世の中の幸せという実を結ぶ。そのための大事な土台作りの時期でした。そして4月から始まる中学校生活3年間は、この土台づくりに更に磨きをかける時期です。3年後は、自分と社会の幸せのために自分が進むべき第一ルートを自分で選ぶことになります。
中学生として躍動を始める皆さんへ、期待を込めて、五つの気を贈ります。
まずは、元気。笑顔とさまざまな挨拶は元気そして幸せの源です。苦しい時こそ、笑うこと、挨拶することで元気になれます。
次に、やる気。3年後、6年後、10年後、20年後、そしてその先、節目節目でまだ見たことのない素晴らしい景色に出会うために、自分は「こうありたい」、「ぜひ達成したい」という理想の自分を描き、「きっとこんないい事があるはず」と、想像力を膨らませて、具体的な目標を立てることです。
そして、本気。本気ですればたいていのことはできる。本気ですればなんでもおもしろい。本気でしていると誰かが助けてくれる。後藤静香さんの有名な言葉です。大事なことは、今、自分がやっていること、やろうとしていることにどれだけ本気になっているか、なれるかです。
さらに、根気。自分に負けないで、やらねばならぬ事をやりきる、やり遂げることです。
最後に、勇気。自分には無理だと簡単に決め付けるのでなく、やらないで後悔するのでなく、目の前のチャンスを生かし、挑戦する勇気です。挑戦には失敗が付き物ですが、前へ進むためのチャンスと捉え、あきらめずに挑戦する勇気です。
皆さんは、自分と世の中の幸せを実現していく人生のまだ入口にいて、可能性に満ち溢れています。これから出会うであろうたくさんの人々・物事・出来事は、可能性の花を咲かせるためのチャンスです。このチャンスを無駄にせず生かしてください。中学校生活から始まる10代の生活でしか思い切りできない事もあります。目の前のチャンスを生かして、好きなこと、興味あることを見付け、チャレンジしてください。無我夢中、本気でやった経験は、決して無駄にはならず、将来につながっていきます。
もうひとつ、南アメリカのアンデス地方の先住民の間に伝わる短い話をします。
森が燃えていました。森の生き物たちは、われ先に逃げて行きました。でも、クリキンディという名のハチドリだけは、行ったり来たり口ばしで水のしずくを一滴ずつ運んでは、火の上に落としていきます。動物たちはそれを見て、 「そんなことをして、いったい何になるんだ」と笑います。クリキンディはこう答えました。「私は、私にできることをしているだけ」。・・・・・
燃えている森が地球だとします。この短い話にどんな大きなメッセージが込められているのでしょうか。・・・・・たとえ小さな一滴のしずくでも、豊かなしずくに成り得るのです。
これからの世の中は、物凄い速さで変化します。しかし、失くしてはならないものは、人類共通の価値である命と平和です。皆さんは不撓不屈の町校魂を培った町校の卒業生です。この誇りを忘れることなく、幾多の困難にも負けることなく、自分と世の中の幸せのために、自分にできること、自分にしかできないことを見付け、誇りをもち、立派な働きモンになってください。「当たり前の事をやっているだけです。」「私にやらせてください。」こんなふうに自信をもって言える働きモンになれたら素晴らしいことです。
さあ、若さと可能性に満ち溢れた皆さん。元気、やる気、本気、根気、勇気、五つの気をもって、あせらず あわてず あきらめず。町校魂の下、フェニックスのごとく、自分のよさを磨きながら、前へ前へ進みましょう。
将来、この地球の同じ空の下、どんな事をして、ふるさと長岡や日本、世界に貢献しているでしょう。希望が膨らみますね。これから先、「町校時代も良かったけれど、今の方がもっといいよ。」と、輝く笑顔で、こう言い合える仲間であってください。皆さんの雄姿を楽しみに、みんなで応援しています。
保護者の皆様、本日は、誠におめでとうございます。この6年間で、賢く、優しく、たくましく成長したお子様の姿を目にされ、感慨もひとしおのことと思います。教職員一同、卒業生と同じように町校に愛着と誇りをもち、全員が全員の担任であるという気概の下、卒業生の笑顔と成長を喜びとし、併走して参りました。これまで、町校の教育に、御理解と御協力をいただき感謝申し上げます。
町校卒業生としての自信と誇りをもって、自立と貢献の旅を新たに始めるお子様を慈しみ、温かく見守っていただくとともに、今後とも末永く町校を愛し、支えていただきますようお願い申し上げます。
Go forward with Machikou spirit.
Challenge and you can change!
町校魂とともに前へ前へ進もう!チャレンジしよう!そうすれば、可能性の花が咲き、よりよく変わることができる。全ては自分次第です。
フェニックス学年20名一人一人の大いなる自分探し、自分伸ばしのチャレンジと活躍、そして末永い幸せを願い、式辞といたします。
令和2年3月24日
長岡市立表町小学校長
関 谷 祐 二