11月27日に4年生レインボー学年は,劇団虹!!のミュージカル「25匹のネコ」を,リリックホールシアターで公演することができました。4年生25人全員が,演じきることができました。
公演を終えたあとの,ほっとした表情,充実感でいっぱいの表情,仲間と労をねぎらう表情,子ども一人一人が「手を抜かずに,やりきったぞ」と自信をもって言っているような,そんな表情が印象的でした。
公演の前週から「手を抜かずに公演に向き合う」ということをテーマにして備えてきました。子どもたちが,手抜きをしていたというわけではありませんが,「大きな声を出すことが苦手だから,これくらいでいいだろう」や「皆で練習したし,まあ何とかなるだろう」,「疲れたから,手を抜いてやってもいいだろう」と,指導者や協力者の方々がいるにもかかわらず,自分の成長やよりよい表現に蓋をするような態度や姿勢が見受けられるような場面があったことも事実です。
演劇をする者が憧れるようなリリックホールシアターというステージが用意されていて,プロの演出家,ピアニスト,美術家,照明音響スタッフや保護者の方々の協力も得ることができている環境で,しかも,「頑張ってね」「応援しているよ」という応援を学校や家庭から受けている環境で,自分の成長を「これくらいでいいだろう」と蓋をするものではありません。
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そこで,一つの動画を子どもと見る機会を設けました。
主人公の男の子は4年生で,今のレインボーの子どもと同じです。動画は男の子が子役のオーディションに合格するための姿を追ったものでした。
切れのよい返事や黙々と自分の演技に磨きをかける姿,家でも毎日1時間を超える集中した練習,時に辞めたくなること,心が折れてしまいそうになること,辛いこともあったのでしょうが,手を抜くことは一切しない姿がありました。
やるかやらないか,あきらめるか進むのか,自分の成長に蓋をするのかしないのか,最大の敵は自分だということに気付かされます。学年目標である「克己・前進」に正対する場面です。
そういう意味で,このリリックホール公演は,子ども一人一人が「克己・前進」するチャンスでした。公演後の振り返りからは子どもが「克己・前進」することによる成果を感じていることが分かりました。リリックホール公演が終わりなのではなく,子どもの成長の一部となり,息づいていました。それが何よりの成果です。