「僕は意地悪で孤独なノラネコです。」〜4年生このセリフは,先日の劇団虹‼のミュージカル「25ひきのネコ」の練習で,自分のキャラクター設定をする場面で発せられたある男の子の言葉です。キャラクター設定をする上で,名前や性格,兄弟,友人関係などを一人一人の子どもが考える場面があったのですが,そこで敢えて「意地悪で孤独」という設定をしたようです。 一見,「そんなキャラクター設定でいいの?」と不安になってしまいそうですが,そもそもこの「25匹のネコ」のミュージカルの場面設定は,都会の路地裏でその日暮らしをしているようなノラネコ達がひしめき合いながら生活しているような場面です。 おそらく,こうした環境下では意地悪になるでしょうし,喧嘩もするのだと思います。仲間がいるとはいっても,閉鎖的な仲間で,心の底から信頼できるような仲間ではないかもしれません。時に,悪事に手を染めるようなネコもいるでしょう。そういった環境下だからこそ「僕は意地悪で,孤独なノラネコです。」のキャラクター設定が「あり」だと言えます。 しかし,このミュージカルで一番大切にしたいことは,冒頭場面で「意地悪で,孤独」であったノラネコが,フィナーレの〈ノラネコ天国ソング〉の場面で「ここは,本当にいいところ」と感じ,「ここにみんなで住み着きたい」と希望をもつということです。 |