学校概況

1.校区について

長岡市の西地区に位置し、国道8号線沿線の当校区は、近年商業地区として発達してきた。また、長岡インターチェンジの周囲にも広がり、商業地、住宅地、農業地が混在する地区である。交通の便がよく、自然環境や文化施設にも恵まれ、教育的環境が整っている。
 地域住民は、教育村「日越」との自負をもっており、「1900年日越小学校開学の頃は、教育環境の整備や、優秀な指導者の招へいに力を注ぎ、村の予算の60%から70%を教育にあてた」という先達の思いを大切にしてきた。一方で、時代の変化と共に、教育に対する価値観が徐々に変化、多様化してきており、学校、保護者、地域がこれまで以上に一体となって、子どもたちを取り巻く環境づくりについて考えなければならない。

2.学校について

当校は、1900年(明治33年)、上除校、喜多校、堺校の3校が統合し、日越村日越尋常小学校として開学した。1941年(昭和16年)には、三島郡日越村立日越国民学校、1947年(昭和22年)には三島郡日越村立日越小学校と校名が変わり、1954年(昭和29年)三島郡と長岡市の合併に伴い長岡市立日越小学校となり、現在に至っている。

1961年(昭和36年)の長岡地震により南校舎が大きな被害を受け、1962年(昭和37年)に鉄筋に改築された。2010年創立110周年を迎え、48年たった南校舎を改築、新グラウンドの整備を行い、2015年には地域住民の協力を得て実現した芝グラウンド「ひごしば」の完成と、教育環境が整っている。

また、1970年より始められた課外活動が盛んであり、現在は金管部、悠久太鼓部、陸上部、水泳部4つの部で、児童が力を発揮している。2017年2月には、金管部が全国小学校管楽器合奏フェスティバル東日本大会に出場し、当校の多彩な課外活動の特色を生かし、悠久太鼓部の力を借りた曲「和太鼓とバンドのための狂詩曲」を披露し、会場を沸かせた。

さらに、文部科学省の委託によるインクルーシブ教育推進システム構築モデルスクール事業の指定を2014年(平成27年)からの2年間受け、肢体不自由児に対する支援の在り方について研究を進めた。この成果を生かし、基礎的環境の整備と合理的配慮を進めてきた。

当校には荒川基金運営委員会という地域住民代表による運営委員会がある。これは、当校を卒業した後、16歳で日越小の小使いさん(現在の管理員さん)として勤めた荒川次郎吉さんが、1967年に69歳のおりに「自分を育ててくれた母校に」と寄付してくださった100万円をもとに設立した、「荒川基金」を管理運営する会である。「基金」には地域住民からの篤志も加わり、日越の精神ともいえる存在である。卒業式前に贈られる「荒川賞」(6年間欠席なしの児童に贈られる)をめざす児童も多い。運営委員会は、現在は年1回、荒川次郎吉さんをしのびながら、現在や未来の日越小学校の教育活動を考え、支援を続けてくださっている。